2011年06月07日

山の花その2

今日は目当てはヤマシャクヤク。
そうは簡単に見つからないのは承知の上。
山道を降りて行き、すぐケモノ道に入る。
森林浴を堪能。
実にすばらしい森の中だった。
何でも、同じかも知れないが、実際に味わってみないとわからないでしょう。
熊笹が程よく、そうですね、あの形状は広大な森の中の樹々の中では,
それは薄らと生えているとでも言うのでしょうか。
聴き慣れたイカルの鳴き声はわかるが、「ほら、あれはキビタキの鳴き声ですよ」
我が家では聴き慣れぬ声で、新鮮というよりも神聖ぬすら、思わせてくれる深い森。

が、目当ての山の花は見つからない。

キノコでも撮るか。

撮影の収穫なしでは帰れない

次の面白そうなのがこれ

アミガワダケ
「フランス料理に使うのですよ」と言われた。

フランス料理と言えば、常々思い出す。
高校時代の同級生で、有名な料理人になったO君.
40代半ばの死去は、あまりにも残念だ。

「あッ、あの花は何ですか」

「よく見つけましたね。どちらかと言うと珍しい花です。サクラ草です」

町場のホームセンターの花の苗売り場で売っているのとは、どだい色からして違う。
品種改良も良いのでしょうが。
この種の花は、山の中で咲いているから、どうしようもない位、表現のしようのない気品がある。

群生していたが今日はマクロレンズ一本しか持っていかなかった。
群がりは撮れない。

マクロ一本だけ持参の残念さは、その直後にまた訪れた。

「クリン草だ」
数えれば18株は山の斜面にいた。

これこそが『クリン草』ですね。
湿った斜面に咲く花の群れは、「もう一本標準ズームを持参すれば」の後悔を、後日の楽しみにかえさせてくれた。

「私には、今日の収穫はこれで十分ですよ」

帰り道、見つけたヌメリスギタケ。

「丸で三兄弟みたいですね」と笑みを浮かべておられた。

内心(我が家の三兄弟もなかなかのもの)と思う今日この頃

午後の用事を済ませるべく家路に急ぐ。

森の息遣いを思いっきり吸った靴を勝手口で脱ぐ。
わざと、詰まら無さしげに「ヤマシャクヤクはなかったよ」と

でも詰まらない、作り顔は一分と持たない。
乱暴に左足の靴を脱ぎ捨て、右足は足を振ったがなかなか脱げない。
はやる気持ちを読んだのか、もう片方を靴に手を添えてくれた.

「収穫はあったよ」と急いで
「ほら、クリン草」とカメラの背面の液晶を見せる。

笑みで迎える顔。

キノコ三兄弟写真を見て

「まー可愛い」

なかなか者達への思いは同じのようだ。

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