2005年04月25日

あの時あの場所で誇らしげだったあの娘は‥‥‥?


スケッチブックの前は緑の絨毯。風にそよぐ麦の若草。
遠く、南アルプスの頂には雪
春霞の薄いヴェールをまとった山肌は薄水色。
肌をすりぬけ、ハートをさしぬけ通っていく春霞はこころまどいかも。


庭の樹木は、待ちに待った春の空気を一杯吹いたげに、
いっせいに芽を吹き出している。

花壇に咲いたチューリップ。おそらくや都会の花々より
鮮やかな色のたたずまいで、そよ吹く風に誘われ、
春の息吹を話しかけてくる。

庭の片隅に立つ、こぶしの木。
おとといの土曜日まで待ってくれるかな?のため息に答えてくれた。
桜たちより長く咲く。
こぶしは,私を見てと、いわんばかりに可憐な花を樹のたけ一杯に装っている。

あの日あの場所で、山小屋の腰の丈ほどもないドラム缶風呂に湯をたす
私は眼鏡をはずし、粗末な扉を開け湯をさしだしす。
一瞬、視線のやりばに、戸惑いを。
『目をそらさないで、ちゃんと見て』
ヴィーナスのような‥‥‥眩しかった。
『私綺麗だった?』
何も答えられなかった。
(今、思えばこぶしの花のように、可憐でどこか心細げに色鮮やかな白い‥‥)
あの頃は、私の周辺すべてが、純愛だった。
☆プラトニックラブ☆ 今は死語だとか。
当世若者恋愛気風、か・わ・い・そ・う

最近、テレビを見なくなった私。
深夜過ぎのテレビのニュースで、JR尼崎付近の列車脱線大事故を知り、愕然としました。
それより、あんな恐ろしい大惨事の最中、ニュースを見、多くの人々が、心痛めてられたであろうう最中に、私は一人、心の中の奥底にひそんでいた、めくるめく昔日の思いを、春風にこそば痒くさらしてた。
大事故の犠牲者の中に18歳の少年の名前有り、涙が溢れそうになった。
『この少年にも、素晴らしい未来があった筈なのに‥‥‥』
確か、昼間、夏タイヤに交換する為に、自動車工場に行き、テレビのニュースチラッと見えたはず。
私の人生で思いもしなかった、心の回路というか、頭の回路、ショートし、十年以上、コップの中に薬を入れると、ジャラジャラ音を出す様な量の投薬。その歳月の中、ペンションの建物に傷みがシンコウしていた。
補修に、○×△◇万近い費用がいるとか。それだけのお金、「欲しいスピーカー・アンプ・光学器械等等買えるのに」と阿保な考えに、頭奪われ。昼間チラッと見たニュースに反応せず。
このついぞ先ほどの日に、経営指導員に『こんな景色の良い所で、好きなことやり、ご自分の人生、堪能している。Country Gentleman Life 楽しんでる。羨ましい』と言われたばかり。
そんな事(補修)、たかが金次第、何とでもなるだろうが。
亡くなった方々、決して帰ってこない。壮年の人有り、年配の人有り。
それぞれの人生。突然打ち切られ。心の傷、体の後遺症が残るであろう重傷者。
それに反応しなかった私の心浅ましい。自分の浅ましい頭に落胆。
亡くなられた人々に哀悼。遺族の方々に重傷者の方々の一日も早いご回復の念。
そんな簡単な、言葉で済まされない事、十分に知りつつ 
追悼。 4月26日まだ明けぬ薄明に記